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第9回ドラマグランプリ
作品賞
「第9回日刊スポーツ・ドラマグランプリ」の作品賞に、木村拓哉(33)主演のフジテレビ「エンジン」が選ばれた。昨年4月クールの放送だったが、視聴者の記憶が新しい2位以下の最新作に大差をつけての圧勝した。企画を担当した和田行プロデューサー(42)は「記憶に残る作品だったということで、本当にうれしい。ヒューマンドラマという普遍的な内容と木村さんの高い演技力のおかげ」と喜びを表現した。
和田氏は「時代に合わせた作品が多い中、ヒューマンドラマという普遍的な内容が他と異なっていたのかも」と切り出した。さらに、「木村さんが、端から見たら格好悪いけど、実は格好良いという人間愛などを巧みに演じた」と、受賞の要因を続けた。
レーサーの地位を失った次郎(木村)が、父の経営する児童養護施設の子供たちと触れ合い、人間愛の大切さを感じながら、あきらめずに再びレースに挑戦する姿を描いた作品。最終回で、木村のセリフ「格好悪いけど、格好いい」が象徴されている。子供たちの夢と希望を一身に、やっとつかんだ復帰戦に臨んだが、勝利を目前に車が故障。手で車を押しながら最下位でゴールした。
和田氏は「木村さんは、レースに負けたり、レーサーを辞めさせられる設定の中、夢をあきらめない姿や人として大事なことは何かというテーマを見事に演じた。子供たちに振り回され、子供と同じ視線で語る姿も新鮮だった」と語った。これまで、ストレートなヒーローを演じることが多かった木村にとって、異色の作品で、視聴者にとっては、木村を身近な存在に感じさせる作品となった。
和田さんは木村と共演の子供たちの関係について、「休憩時間には、いつも、周りに子供たちがいて、クイズやゲームなどをして一緒に遊んでいました。木村さんも嫌な顔を全く見せず、楽しそうに和気あいあい。彼の人間性が子供たちに伝わったのでしょう、本当に懐いていました」と明かした。木村にとっては役作りだったかどうかは分からない。だが、木村は子役たちを「色が付いていない真っ白な存在。大人が想像する以上のことやる、ある意味で天才」とし、俳優として尊敬していたという。収録の最後の日には、子供たちが木村との別れを惜しんで、全員が号泣。普段から、ドラマの設定そのままに、人と人の信頼関係を大切に築いていた結果が、作品ににじみ出て、視聴者の心に残る作品になった。【中野由喜】
| 年間作品賞 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 作品 | 得点 | 主演 | 局 | |
| 01 | エンジン | 2986 | 木村 拓哉 | フ |
| 02 | 1リットルの涙 | 1360 | 沢尻エリカ | フ |
| 03 | 女王の教室 | 1294 | 天海 祐希 | 日 |
| 04 | 離婚弁護士2 | 1035 | 天海 祐希 | フ |
| 05 | タイガー&ドラゴン | 869 | 長瀬 智也 | T |
| 06 | 西遊記 | 860 | 香取 慎吾 | フ |
| 07 | 風のハルカ | 852 | 村川 絵梨 | N |
| 08 | ドラゴン桜 | 717 | 阿部 寛 | T |
| 09 | 野ブタ。をプロデュース | 714 | 堀北 真希 | 日 |
| 10 | 電車男 | 700 | 伊藤 淳史 | フ |
◆選考経過
昨年4月クールの作品とあって、投票者の記憶が薄れている不利があったが、2位「1リットルの涙」の1360点を大きく上回る2986点を獲得した。内訳は女性票が2616点、男性票が370点で、女性ファンの多い木村への支持がグランプリ獲得の大きな要因。また、世代別では、10代の支持が全候補作の3位だったが、20代から50代以上まで全世代で1位を記録した。また、グランプリ候補と注目された「女王の教室」は3位だったが男性からの支持はトップだった。
◆対象作品
「エンジン」
05年4〜6月放送。F3000のレーサー神崎次郎(木村拓哉)を中心に、レースにかける情熱と、父が経営する養護施設の子供たちとの触れ合いを描いた。神崎はトラブルからドライバーの職を奪われるが、復帰の夢を捨てずに奮闘。施設の子供たちを通じて、人間愛の大切さを訴えた。