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千葉が連覇を達成/ナビスコ杯

- 千葉MF阿部は優勝カップを手に感無量の表情を見せる(撮影・鹿野芳博)
<ナビスコ杯:千葉2−0鹿島>◇決勝◇3日◇国立
千葉が連覇を成し遂げた。後半35分にMF水野晃樹(21)が先制点を決め、同37分にはMF阿部勇樹(25)が追加点を挙げて、2−0で鹿島に勝利を収めた。ナビスコ杯連覇は92〜94年のV川崎(3連覇)以来の2チーム目。賞金1億円を獲得した。FW巻のW杯選出、オシム監督の日本代表監督就任、日本代表6人選出など激動の1年を乗り越えたイレブンが、オシム監督の目の前で独り立ちした姿を見せつけた。鹿島は通算10度目となるタイトル獲得を逃した。
この瞬間を待っていた。勝利の雄たけびを上げていたイレブンが、アマル監督を輪に引き入れる。194センチ、110キロの巨体が宙に舞う。3度、4度。MF佐藤は「(去年)オシムさんが(胴上げ)できなかったので絶対にやりたかった。でも、めちゃめちゃ重かった。後悔した」と爆笑を誘った。「(胴上げは)危ないね」と同監督。笑顔を絶やさない男の目に光るものがあった。
0−0で迎えた後半35分、MF水野が先制点を蹴り込んだ。2分後には主将のMF阿部が、水野の右CKに頭から飛び込み、試合を決めた。圧倒的な運動量で終盤に試合を決めた。阿部は優勝トロフィーを真っ先に同監督に渡すと「アマルさんで勝ちたかった」と顔をくしゃくしゃにした。
5月にFW巻がW杯代表メンバーに選出された。だが、その歓喜もつかの間、7月に選手たちが父とも師とも慕ったオシム監督が日本代表監督就任のためチームを去った。ショックは大きく、アマル監督就任後はホームでワーストの5連敗。選手たちも混乱した。
9月10日のミーティングでチームは崩壊寸前になった。「ピッチが悪い」「戦術が悪い」「日程が悪い」。お互いの悪いところを激しく言い合った。その6日後のC大阪戦直前、アマル監督の一言が選手の目を覚まさせた。「自分たちに責任があると言った選手はいなかった。君たちは本当に今まで通り走っていたのか?」。結論が出た。「もう1度オシムさんのときにやっていたことをやろう」(MF坂本)。
オシム監督のいないピッチで、再び「考えて走る」サッカーを徹底した。今度は自分たちだけの力で、栄冠を勝ち取る決意だった。「オシムさんがいないからダメだと言われたくなかった」と佐藤。MF山岸も「僕たちとアマルさんで何かを成し遂げられるところを見せたかった」。連覇することでオシム監督から独り立ちするつもりだった。
9月には大挙6人が日本代表に選ばれ、観客動員も9年連続最下位でピリオドを打った。だが「まだやるべきことはたくさんある」(MF羽生)「過去を振り返っても仕方がない」(阿部)とリーグ戦を勝つまでは満足はしない。常に上を目指すのは成長した証拠。オシムチルドレンがオシム監督の下から確かに巣立った。【栗田文人】
[2006年11月4日8時21分 紙面から]